静岡に行くと、たまにお邪魔する店がある。
「たまに」とあえて言うのには、訳がある。
たまにしか行かない、というのではなくて、たまにしか辿り着けないのだ。
土地勘がなかったら、たぶん(絶対と言ってもいい)行けない場所にある。
とにかく分かりづらい。
その店は、住宅やら学校やら畑やらが並ぶ、
細〜い(ほとんど農道のような)道をくねくねと入っていった奥に
ひっそりある。
おまけに、行くのはいつも夜(だって夜しかやっていない)だから、
もっと分からない。
8日の土曜日にも行ってみようと試みた。
が、やっぱり道に迷って、ダメだった。
仕方ないから、翌日道をよく知ってる友達に案内してもらって
なんとかたどりついた。

店の外観。暗くて分からない?
店の名前は 「びすとろ くれいどる」。
知ってる人しか来ない。いや。知ってても来れない人もいると思う。
天女の羽衣で有名な静岡三保の松林の中にある。
店の一面は、上から下まで大きなガラスになっていて
ライトアップされた夜の松林を見ながら、おいしいお酒を飲むことができる。
この景色は、店の一番のご馳走かもしれない。
店の中にいても、松の清々しい香りが漂ってくるようだ。
お料理もおいしい。
マスターは「でたらめ料理」というけど、これがどうして、なかなかおいしい。
オススメは野菜のピクルス。もちろん自家製。

浅漬けのようにパリパリと野菜の歯ごたえが残るピクルスは甘ったるくなく、
酢のさっぱり感が冷えたビールによく合う。
昨日はお腹をすかせて行ったので、
青柳のカルパッチョ、水菜炒め、ふくろ茸のオリーブオイル炒め、
やりいかのタイ風炒め、ベーコンガーリックトースト、などなど
3人で、たらふく食べた。どれもウマかった !

やりいかのタイ風炒め。スイートチリソース味で、うまい。
お料理はどれも1品1000円前後。良心的なお値段。
ご主人は、正真正銘のヨット乗り。
くれいどるという店名も、きっとそんなことから、名付けたのだろう。
たゆとう時間の波に静かに身を任せて
おいしいお酒をゆっくり飲みたいときに、こっそり行きたいお店のひとつである。
努々子ども連れで行こうなどと思わないでほしい。
隠れ家は大人のためにあるのだから。
《お店情報》
静岡県清水三保1761-1
電話番号 0543-35-8862
営業時間は18時頃から23時頃まで。
お休みは決まっていないようなので、伺う前に電話で確認したほうがよいようです。
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