昨日、遂に、ジョアン・ジルベルト コンサートに行ってきた!
しかも、前から3列目だぞ!!!
開場6時。開演7時。
ちゃんと時間通り始まるんだろうか…。まさか、そんなことないよね。
開演20分前。
となりの席の30代前半らしきサラリーマンが、たぶん同じ会社の人だろうか、
連れの女性に熱心にボサ・ノヴァについて講釈をたれている。
うう〜、こういうオトコ、いるいる。
たまんないだよねえ。素人の講釈なんか聞いたってしようがないじゃん。
聞こえない振りをして、静かに本でも読んで待とう。
7時、開演時刻。会場アナウンスが入る。
「たいへんお待たせいたしております。
只今入った情報によりますと、ジョアン・ジルベルト本人が今こちらに向かって
出発するとのことです。申し訳ございませんが…。」
会場、拍手と歓声。
となりの、やや中年体型になりつつある若きサラリーマン。
「ふふん、やっぱりな。だと思ったよ。」
シャラ臭い。
ボサ・ノヴァネタが尽きたのか、本を読み続ける私のとなりで、
今度は「自分が読んだ本」について、得々と講釈を始めた。
ちょっと鼻にかかった声。やや巻き舌傾向でペラペラと得意気だ。
“モデル”を“デルモ”と言ってしまう、時代錯誤の気どり。最悪だ。
うう〜っ、やめてくれ〜〜。
どーして、こんなオトコと一緒にいるのよ、あんた。
思わず向こう側にいる、丸の内OL風の女性に言ってしまいそうだ。
7時15分。再び会場アナウンス。
「たいへんお待たせいたしております。
只今入った情報によりますと、ジョアン・ジルベルトは無事こちらに向かって
ホテルを出発したとのことです。申し訳ございませんが…。」
会場、再び拍手と歓声。
となりの若きサラリーマン。口臭がひどい。
「オンノジ、オンノジ。」
アタマ痛くなってきた…。
7時30分。またまた会場アナウンス。
「たいへんお待たせいたしております。
ジョアン・ジルベルトが無事到着いたしまして、開演の準備をしております。
もうまもなく開演となりますので、お席についてお待ちください。」
会場、ただただ拍手。
結局、開演は7時40分を少しまわった。
静かに神様はステージに立ち
それから、1時間半あまり、スポットライトを浴びて
弾むようにギターを奏で、流れるように歌った。
アンコールの拍手に応え、再びステージに立ってから、さらに30分。
5000人の聴衆をふんわり抱き込んで、コンサートは終わった。
前から3番目の席では、歌いはじめのちょっとしたギターのつま弾きや
歌い終わりにスーッと抜けていく息まで聞こえる。
汗が額にうっすらと溜まっていくのも見える。
すご〜くシアワセな気分で日比谷駅まで歩く。
あのサラリーマンのことなんか、すっかり忘れている自分に気づいた。
ありがとう。まだまだ私は小さい。
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